読書好きで文学ファン必見、『第172回芥川龍之介賞』『第172回直木三十五賞』の授賞作品が決定しました。
『第172回芥川龍之介賞』『第172回直木三十五賞』の授賞作品が決定
2025年1月15日(水)『第172回芥川龍之介賞』『第172回直木三十五賞』の授賞作品が決定しましたので候補作品とあわせてご紹介します。
最初に芥川賞、次に直木賞をご紹介します。
『第172回芥川龍之介賞』の授賞作品と候補作品
『第172回芥川龍之介賞』『第172回直木三十五賞』の授賞作品と候補作品をあわせてご紹介します。
芥川賞は2作品が授賞しました。
以下、敬称は省略してお届けします。
安堂 ホセ『DTOPIA』
第172回芥川龍之介賞授賞作品 1
芥川賞授賞おめでとうございます。
恋愛リアリティショー「DTOPIA」新シリーズの舞台はボラ・ボラ島。ミスユニバースを巡ってMr.LA、Mr.ロンドン等十人の男たちが争う──時代を象徴する圧倒的傑作、誕生!
第172回芥川賞受賞作
第46回野間文芸新人賞候補作安堂ホセは、物語の磁石を持っている。現実世界で排除された不都合で不穏でヤバい砂つぶてのような言葉を、暴力と倫理の磁石で吸い寄せ、反発させ、交渉させ、渦巻かせる。あらゆる倫理が覆され、暴力が吹き荒れている今、「暴力から暴を取りはずす旅」の物語が出現したことは、一つの事件だ。
読もう! 旅立とう! 旅によって運ばれるのは、あなた自身だ。
──柳美里いくつもの物語が交じり合い、壮大な展開が繰り広げられ、「失われた歴史」が復元されるラストに感動した。
──高橋源一郎強烈な皮肉とクールな文体。
私たちの眼差しを切り開く手術(オペ)のような小説。
どこへ連れていかれるのかわからず、ひと晩で読み終えた。
──佐藤究語りと構造、ストーリーの面白さの中に、資本主義や植民地主義、ウクライナ戦争やガザでの虐殺についての鋭い批判が、当然のように滑り込む。
極めて刺激的かつ、開放的。国境を越えて、世界にリコメンドしたい。
──須藤輝彦この小説を読むことは自らの感性を問い直すことである。
異性愛主義や人種という不適切なカテゴライズにあらがうための、必読の一作。
──渡邉英理典型的な物語に閉じ込められないための強烈な意志、ねじ伏せられない悪意と復讐がこれほどまでに徹底された作品はなかなかない
──水上文引用元:河出書房新社公式サイト内『DTOPIA』
鈴木 結生『ゲーテはすべてを言った』
第172回芥川龍之介賞授賞作品 2
芥川賞授賞おめでとうございます。
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが……。
ひとつの言葉を巡る統一の旅は、創作とは何か、学問とは何か、という深遠な問いを投げかけながら、読者を思いがけない明るみへ誘う。
若き才能が描き出す、アカデミック冒険譚!引用元:朝日新聞出版公式サイト内『ゲーテはすべてを言った』
竹中 優子『ダンス』
第172回芥川龍之介賞候補作品 3
第56回 新潮新人賞 受賞
同じ部署の三人が近頃欠勤を繰り返し、その分仕事が増える私はイライラが頂点に。ある日、三人のうちの一人、先輩女性の下村さんから、彼らの三角関係を知らされる。恋人を取られたのに弱っているのか開き直っているのか分からない下村さんの気ままな「ダンス」に翻弄される私は、いったいどうすれば――新潮新人賞受賞作。
引用元:新潮社公式サイト内『ダンス』
永方 佑樹『字滑り』
第172回芥川龍之介賞候補作品 4
こちらの作品は後日UPします。
乗代 雄介『二十四五』
第172回芥川龍之介賞候補作品 5
第172回芥川龍之介賞候補作!
大事な人が、かつてここにいた
確かなしるしを何度でも辿る──喪失を抱えたまま生きていく、祈りの記録。
ロングセラー『旅する練習』の著者がはなつ待望の新作。「これは、叔母がどんなに私を思ってくれていたかということを、その死後も巧妙なやり方で繰り返しほのめかされ時には泣かされたところでぴんぴんしている、根深い恨みである。」
実家を出て二年、作家になった二十四五の私は弟の結婚式に参列するため、仙台に向かっている。
五年前に亡くなった叔母の痕跡を求めて、往復する時間の先にあるものとは。装幀:川名潤
装画:イワクチコトハ引用元:講談社(講談社BOOK倶楽部)公式サイト内『二十四五』
次ページに続きます。